Windows版QGISをビルド(カスタマイズ編)

前回Windows上でQGISをコンパイルした。
今回はQGISのカスタマイズを前提にコンパイル環境を変更する。

QGISのカスタマイズの王道

通常QGISをカスタマイズする場合はプラグインを作るのがよい。
もちろんqgis_code.dllをベースに外側をフルスクラッチで作成することも可能。

カスタマイズの方針

QGISの内部を知るためにqgis.exeを直接カスタマイズする。
そのためにはVS2010でQTデザイナも使いたい。

QTの環境構築
QTのサイトからインストーラをダウンロードしてセットアップ(QTのバージョンはOSGE4Wと同じ4.8.6とする)
http://download.qt.io/archive/qt/4.8/4.8.6/qt-opensource-windows-x86-vs2010-4.8.6.exe
http://download.qt.io/official_releases/qtcreator/3.3/3.3.2/qt-creator-opensource-windows-x86-3.3.2.exe
http://download.qt.io/official_releases/vsaddin/qt-vs-addin-1.1.11-opensource.exe

qgisプロジェクトの変更
qgis.vcxprojをエディタで編集

変更前

<PropertyGroup Label="Globals">
  省略
  <Keyword>Win32Proj</Keyword>
  省略
</PropertyGroup>

変更後

<PropertyGroup Label="Globals">
  省略
  <Keyword>Qt4VSv1.0</Keyword>
  省略
</PropertyGroup>

VS2010を起動してqgis.vcxprojを開く。
ソリューションエクスプローラでqgisプロジェクトを選択し、QTメニューの「Convert project to Qt Add-in prokect」を実行。

qgis.vcxprojを再度エディタで編集して「C:/OSGeo4W/include/qt4」を「C:/Qt/4.8.6/include」に変更。

同様にQT関連のライブラリ(lib)もOSGeo4W配下のファイルではなく、C:/Qt/4.8.6配下のそれを参照するように変更。

以上でqgis.exeの実装に「qt-vs-addin」の恩恵を受けることができる。

もちろんデバックはVS2010からqgis.exeにアタッチする形で行える。

注意点としては